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我が家に七厘を導入。となると当然、サザエの壺焼きだ。小学生のころ母親の実家の近く、秋田と青森の県境の海水浴場に行った。海で泳いだことよりも強烈な印象が残っているのがこれ。海の家の店頭で焼かれていたサザエだ。普段食べ慣れた貝類はシジミやアサリの二枚貝。それに引き替えこの立派な姿。それを炭で焼いて醤油を垂らす。潮と煙と焦げた醤油、これ以上ない非日常的なご馳走に思えた。しかもあきらかに酒のつまみで“子供にはこの味はわからない”という疎外感も漂う。あこがれを誘う海料理の王様だ。食べ終わったあとは貝殻と蓋を洗って宝物にした。螺旋を描く殻から角がつきだしている。ずっと眺めていても飽きない形。そんな壺焼きが自宅でできる。お気に入りのいつもの焼酎と一緒に焼き上がってゆく間じゅう潮の香りが楽しめる。時折、泡を吹く音が食欲をそそる。子供のころの夢がかなった。最高だ。七厘万歳。

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