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2002年11月26日(火)
「日本人で良かった」

晩酌_top

 日本人で良かった。和食のごちそうがこんなに並ぶととしみじみそう思う。酒は何にしよう、と自然に考えている。残念なことに我が家には日本酒のストックがないのでいつもの焼酎「たまたま」を合わせる。

 あんこう鍋である。弾力のあるくにくにとした鮟鱇。骨の周りの身が特に美味いとしゃぶりつく。ゼラチン質もせせって食べる。とたんに体がぽかぽかと温まってくるのが不思議だ。忘れてならないのはあん肝。とろりとした濃厚な味わいはフォアグラのようである。これに焼酎が素晴らしくよく合う。

 私は鯖寿司に目がない。酢でしまった鯖と酢飯の相性が抜群なのだ。思い出すと無性に食べたくなるので普段はあまり考えないようにしている。

 もう一皿は生麩。餅のようなくにゃくにゃとした食感が楽しい。しかしこれ、いかにも京都的な食材だ。生麩そのものにはほとんど味がない。これだけをたくさん食べても飽きるだけだ。しかし、薄手の上品な塗りの椀にお吸い物の具としてほんの小さな一切れが入っていると、それはれっきとした京料理なのだ。他にはあまりない食感が独特の存在感を与えている。京都というのはつくづく演出の文化だと思う。

2002.11.26

 


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