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10月の末に枝豆はないだろう。そう思われるかもしれない。しかしこれ、ただの枝豆ではない。丹波篠山の特産黒大豆、その若莢(わかさや)である。正月の煮豆に使われる高級黒豆をまだ若い時期に枝豆として食す。ちょうど今が収穫期。期間は短く2週間程度という。たまたま1キロほど手に入ったので早速茹でた。なにしろ粒が大きい。誇張ではなく倍ほどある。莢の外から黒く透けているのがわかる。
茹で立てを一粒食べる。これはもう別物だ。強烈な豆の味がする。香りがする。灰汁も強く、地と日の力を感じる。もはや脇役ではない。一粒一粒を大切に莢から取り出し、もぐもぐと顎を使ってしっかり咀嚼する。缶ビール片手に莢から食道へ自動的に放り込むような食べ方はとてもできない。「豆」というものが本来持っている濃厚な凝縮感を味わった。
枝豆に合わせてビールも黒。そういえば愛用のタンブラーも丹波立杭焼だった。丹波、訪れたことはまだないが良いところに違いない。
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